ユーザー用自動バックアップ機能詳細比較

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ユーザー用自動バックアップ機能詳細比較

ネットビジネスを行う上で、サーバー内にある Webサイトやメールなどの情報は大切な資産です。ユーザーは、常に自己責任でデータのバックアップを行うことを心掛ける必要があります。

しかし、万が一のトラブルでデータを失ってしまう危険性は常に起こり得ます。そのような場合に、レンタルサーバー会社側がどのようなサポートを行ってくれるかは、各社でそのスタンスやサービスが異なります。

当サイトでもユーザー用のバックアップ有無はレンタルサーバー選びの重要なポイントの一つとして挙げていますが、今回はこのユーザーデータ用の自動バックアップ機能の詳細について各社を比較してみたいと思います。

目次

ユーザー用のバックアップの概要

レンタルサーバーはどの会社でも、ユーザーのデータについても最低限のバックアップは行っています。基本的にサーバー、とくにハードディスクは消耗品のため、いつ壊れたとしてもサービスを停止せずに維持できるような体制を整える必要があるからです。

しかし、そのバックアップデータは、あくまでも自社の業務を維持し、信用を守るためのものです。ユーザー側のミスに対する保障を目的としたものではありませんので、万一ユーザーが何らかの手違いでデータを消去してしまったり、データを消失してしまい、自分自身で復元できなくても、そのバックアップデータは提供してくれません。

ただ、レンタルサーバー会社の中には、こういったユーザー側のミスにも手を差し伸べられるよう、自動的にバックアップを行い、ユーザーにデータを提供してくれるサービスを行っているところもあります。

では、各社が提供しているユーザー用のバックアップ機能を比較してみましょう。

ユーザー用自動バックアップ内容比較一覧

まずは、自動バックアップの概要についての比較です。

大きく分けて、ユーザーにバックアップデータの提供を行っている会社と行っていない会社に分かれます。

当サイトで紹介している中では、さくらインターネット・ABLENET・クローバーの 3社がユーザー用にバックアップを提供していません。

さくらインターネットと ABLENET は、昔からの慣習を踏襲して、あくまでもユーザーの自己責任という位置づけにしているように思います。また、クローバーの場合は、サービスを安価で提供するために最低限のサービスのみを提供するというスタンスなので、そういった意味でユーザー用のバックアップを提供していないのかもしれません。

他の会社はいずれも、有料・無料の違いはあれ、ユーザーにバックアップを提供してくれる体制が用意されています。

では、その概要について比較してみましょう。(さくらインターネット・ABLENET・クローバーは一覧から抜いてあります)

スクロールできます
料金今すぐバックアップ世代管理スケジュールリストア(復元)復元料金
エックスサーバー無料×1日1回 固定手動Web・メール:10,000円/DB:無料
カゴヤ10GBまで無料(10GB以上は従量制)任意で設定可管理画面から可無料
WebARENA1世代無料、3世代・7世代有料1世代・3世代(1回/週・月)7世代(1回/日・週・月)手動無料
WADAX有料任意で設定可管理画面から可無料
heteml無料任意で設定可管理画面から可無料
お名前.com無料××1日1回 固定手動無料
ロリポップエンタープライズプランのみ無料任意で設定可管理画面から可無料
SpeeVer(提供予定あり・有料)(未定)(未定)(未定)(未定)(未定)
iCLUSTA+有料(スナップショットのみ)××不明手動20,000円/回
Bizメール&エコノミー無料○(別機能)×管理画面から可無料

各項目の内容について補足説明をします。

  • 料金:バックアップ自体が有料か無料か
  • 今すぐバックアップ:スケジュール以外に、管理画面から手動でサーバーにバックアップができるかどうか
  • 世代管理:バックアップを複数保存できるか、また任意のバックアップから復元できるか
  • スケジュール:バックアップの日時を決められるか
  • リストア(復元):バックアップを復元する際の手間
  • 復元料金:バックアップからの復元に料金が発生するか

料金をもとに分類すると、以下のように分けられます。

  • バックアップ・復元ともに無料
  • 特定の容量や世代まではバックアップ・復元ともに無料
  • バックアップは無料・復元は有料
  • バックアップは有料・復元は無料

全体的な傾向としては、バックアップを細かく管理できるところは有料で、無料のところはバックアップタイミングなども完全におまかせ、という感じです。

細かい管理ができるサーバーの中で、ロリポップ・heteml・WADAX は、いずれも同じバックアップ用ソフトを使用しているようで、管理画面や機能もまったく同じでした。細かい設定や管理が可能なので非常に便利です。

ロリポップのバックアップ管理画面
ロリポップのバックアップ管理画面

ただ、ロリポップの上位サービス以外はいずれも基本的に有料で月額課金なので、サーバーを選択する際に月額料金に加えた金額で予算を考えておいたほうがいいです。

バックアップ・復元がともに無料なのは、heteml・お名前.com とBizメール&ウェブエコノミーです。ただ、次の項目で触れますが、バックアップされる項目などが限定されていたりしますので、ここまでの情報だけで簡単に判断しないほうがいいでしょう。

なお、iCLUSTA+ に関しては、通常のバックアップとは若干イメージが異なり、データを丸ごとバックアップしてくれるわけではなく、スナップショットという形で保存されているため、完全に復元できることを約束してくれるわけではないようです。

そのため、簡単に説明すると、ユーザーが間違ってファイルを上書きしてしまったような場合に、直近のデータに戻す、というような場合のみ復元が可能ということです。万一サーバーに不具合が発生してデータが消失してしまった場合は、復元はできないことになりますので、自己責任でのバックアップは必須と言えます。

バックアップ項目一覧

次に、実際にバックアップをしてくれる項目とバックアップ先の一覧です。

スクロールできます
Webメールデータデータベースバックアップ先
エックスサーバー外部ストレージ
カゴヤ×バックアップ専用サーバー
WebARENA外部ストレージ
さくらインターネット
WADAX×外部ストレージ?(クラウド領域)
heteml×バックアップ専用サーバー
ABLENET
お名前.com××同一サーバーにのみバックアップ
ロリポップ×バックアップ専用サーバー
SpeeVer
iCLUSTA+×必要と思われる部分については冗長化
Bizメール&エコノミー××不明
クローバー

以上のように、一口にバックアップと言っても、どこまでバックアップされるのかはレンタルサーバーにより異なります。

レンタルサーバーのユーザーは、主に Webサイトの運営・メールなどにサーバーを使用していますので、そのデータはバックアップが必要です。

近年は WordPress をはじめとした CMS(コンテンツマネジメントシステム)やグループウェアなども非常に多く使われています。そのため、Webの公開領域に保存されている Webサイトや CGI などのデータだけではなく、データベースのデータも非常に重要です。

バックアップ機能があるから安心だと思っていたら、実はデータベースやメールは対象外で、結局はサイトやメールのデータの復旧をあきらめざるを得ない羽目に陥るということはありえることです。

また、保存する領域も、同一のサーバー内の別領域に行っているケースと、物理的に別のサーバーに保存しているケースがあります。同一サーバーに保存している場合は、万が一そのサーバーにトラブルがあったときには一緒にデータが消失してしまう可能性が高くなります。

以前発生したファーストサーバーのトラブルも、同一サーバー上にしかデータをバックアップしていなかったことが原因で、データの復旧が行えない状況に陥りました。そのため、この点も非常に重要なポイントです。

ユーザー用自動バックアップ機能詳細比較まとめ

以上、ユーザー用の自動バックアップの機能について、各社の詳細を比較してみました。

こうして比較してみると、まったく同じ形でサービスを提供している会社は一つもないということがわかりますね。そして、一概にどのサービスがいいかと判断するのは少々難しいです。

個人的には、基本的に自分でバックアップを管理できますが、まったくバックアップが用意されていないのも心もとないところです。(バックアップが提供されていない会社は、泣きついても何もしてくれません)

そのため、有料サービスで毎月課金されることがなく、本当に困ったときだけ利用でき、メールデータまでもバックアップしてくれるエックスサーバーや 1世代まで無料のカゴヤWebARENA がいいですね。

エックスサーバーの自動バックアップ機能
エックスサーバーではバックアップ状況を細かく確認できる

すべてが無料の お名前.com は保存先が同じサーバーなので、万が一の時には復旧できない可能性がありますし、エックスサーバーのようにバックアップ状況を簡単に確認することはできません。また、Bizメール&ウェブエコノミーなどもバックアップデータが限られているので、やはりすべてバックアップしてくれるところのほうがおすすめです。

ネットビジネスを行う上で、Webサイトやメールの情報などは大切な資産です。そのため、常に自分自身でバックアップをすることを心掛けつつ、こういったバックアップサービスを有効に活用しましょう。

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