就活の軸の決定の仕方が分かりません……。
就活も本格化する中、就活生の中で未だに就活の軸・企業を選択する軸というのが定められていない就活生が多い気がするよ。
本記事では、「実際に就職活動の軸をどのように選定するのか」という話をご紹介させていただきます。
※本記事を書いた著者は、難関・人気企業と呼ばれる企業から数十社内定を獲得し、納得のいく就職活動を終えた経験を持っております。このため、ある程度の信憑性はあるのではないかと自負しております。
就職活動の軸とは
はじめに就職活動の軸とは何か考えてみましょう。
面接官から「あなたの就活の軸は何ですか?」「あなたの企業を選ぶ軸は何ですか?」と聞かれることもあると思います。
なぜ企業は聞いてくるのでしょうか。それは、企業を選ぶ基準が個人によって大きく異なるからです。そしてその軸が、面接を受ける企業とマッチすることで面接官あるいは企業側が採用したいと考えるためです。
表面的な志望理由だけでは、誰でもごまかしが出来ます。ですが、自己分析からも見出した経験に基づいた就活の軸であれば、唯一無二の就活の軸となります。
そのため企業側が軸を重視するのは当たり前です。
ここからは、就活の軸と自己分析の相関性に関してご説明します。
自己分析が大切な理由
自己分析を行っていると、自分自身についていろいろなことが分かってくるんだ。
- 自分自身が何に対してやりがいを感じたのか。
- あるいは何をやっている時に喜怒哀楽を感じるか。
- そして自分はどんな仕事あるいはどんなことをやっている時に楽しいと感じるか。
自己分析によって、上記が明確になるかと思います。そこから見出した自己分析を基に就活の軸を決定します。
具体例を出して説明します。例えば、とある就活生の自己分析が以下のような感じだとします。
- 私がやりがいに感じるのは自分自身の成果が数値になって表現されること
- 直接自分が誰かからの評価を実感できること
- 誰かを支援するというより、自分で何かができること
そういったことにやりがいを感じる就活生がいるとします。この就活生の就職活動の軸を挙げるとするとどうなるでしょうか?
もし私がこの就活生で就活の軸を考えるなら以下を挙げると思います。
- 自分の携わった仕事が目に見えてわかる成果報酬型の業務に携われること
- to Bのビジネスではなく、お客様/消費者/ユーザーに直接、事業・サービスを届けられるto C向けの業務に携わること
※あくまでこれは具体例であり、何が正しいとかではありません。就活を行う段階でこのように就職活動の軸を定めるといった話にすぎないです。
この就活の軸はどちらかと言うと具体的なものです。後ほどお話しする就職活動の軸の中で、Must軸と呼ばれる最も大きな軸ではなく、Sub軸と呼ばれるMUST軸に付随する就職活動の軸の中の一つに属します。
一つ就職活動の軸が定まればそこから派生させて横展開/縦展開して軸を考えることもできます。そのため就職活動の軸を考えるうえで自己分析は必要不可欠なのです。
就活の軸と企業選びの軸の違い
ここで就職活動の軸と企業選びの軸をご説明します。
就活生の皆さん、企業分析の軸と就活の軸は同じだと思っていますか?同じだと考える人も多いですが、私は少しニュアンスが違うのかなと思います。
※面接の際は就活の軸で企業選びの軸を話しても間違ってはいないのでそこは安心してください。
ただ、これから話す点は念頭に置いておいてください。まず始めに就職活動の軸に関して簡単にご説明いたします。
就職活動の軸
就職活動の軸は、 一言で言うと就活を行う中で自分自身が絶対に譲ることのできない軸だよ。
就活の軸がブレてしまうと、就活の全てが全く意味のないものになってしまいます。
そのため就活の軸を立てることはとても大切なことです。
「いやそれは分かるけど企業選びの軸と何が違うの?」という就活生もいると思いますので、企業選びの軸もご説明いたします。
企業選びの軸
極論を言ってしまうと、企業が先にあることが前提となっているのが企業選びの軸となるんだ。
就活の軸というのは自分のやりたい事から立てるものです。ですが企業選びの軸となると、企業が先に存在するわけです。その企業の中から、自分がやりたいことができる、あるいは出来そうな企業を選ぶわけです。
その際に必要になってくるのが就職活動の軸であり企業分析の軸となります。
「就職活動の軸として〇〇がだけど、これに当てはまる企業がない」、そんな就活生はいませんか?つまり極論を言ってしまうと、企業が先にあることが前提となっているのが企業選びの軸となります。
そのため自分の本来やりたいことに近しい企業を選ぶ事になります。もし自分のやりたいことが就職活動の軸としてはっきりしているのに、それができる企業がないといった場合、企業の軸ではないですよね?
少し難しい話をしましたがこの点はそこまで深く考えなくても大丈夫です。ちなみに企業選びの軸に必要になってくるのが企業分析であるので、企業分析は絶対徹底的にやってください。
実際の就活の軸の選定の仕方
ここから具体的に就活の軸の選定法についてお話しさせていただきます。
「就職活動の軸って幾つくらいを立てればいいですか?」と就活生の中で聞いてくる方もいますが、その質問は正直言って本質的ではありません。なぜなら就活生によって軸も当然異なってくるので、軸の数が決められてるわけがないからです。
そして就活の軸を選定する際に、後ほどお話するMust軸とSub軸が混同している就活生が多いため、就活の軸としてピックアップするのはどれにするか悩んでるのだと思います。
具体的に説明させていただきます。
最も優先/重要度の高いマスト軸
最も優先度が高い、最重要なMust軸を絶対に立てる必要があるよ。
就活生の就活の軸と言われるのが、このMust軸に当たります。
具体的に私の実例を出します。例えば、私が就職活動を行ってた際の就職活動の軸、もっと言えばMust軸として掲げていた軸が3つあります。
- 成長産業に身を投じられる環境であること
- 多彩なサービス展開をしていて LTVを向上させるような事業展開をしていること
- 生活者/ユーザー/消費者の生活に溶け込みライフサイクルに関わるような事業を行っていること
私はこの3つが就職活動の中のMust軸でした。
先ほどもお話しした通り、Must軸というのは就職活動の中で絶対に譲ることのできない就活の軸にあたります。就職活動の軸を考える際にSub軸というものが必要になってきます。
Must軸は最も就職活動の軸の中で抽象度の高い軸であり、それをより具現化するためにSub軸というものが必要となってきます。簡単に言うとMust軸を説明するためのSub軸、いわゆる理由には当たります。
マスト軸に付随するサブ軸
先ほどの例を使って説明するよ。「生活者/ユーザー/消費者の生活に溶け込みライフサイクルに関わるような事業を行っていること」という就活の軸(Must軸)からSub軸を考えてみよう。
例えば、「なぜライフサイクル/日常との接点を就活の軸としているの?」と面接官から聞かれるとします。
※自分自身の携わりたい事業がインフラ化しているサービス≒”これがなければ生活がすることができない”といった必要不可欠な事業に携わりたいとします。
その場合は、
- インフラ化したサービスに携わること
- 社会的影響度の高い事業に携わること
がSub軸(理由付けの立ち位置)なります。
このようにMECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)、あるいは樹形図と呼ばれるような形で一つの抽象度の高いものから具現化していくと、自然と自分自身の就活の軸から派生したSub軸が見えてくるかと思います。
そうなると、面接での受け答えに関しても問題なく対応することができるかと思います。
注意していただきたいのが、抽象度がより高いものをMust軸・より具現化するのがSub軸することです。サブ軸の方が抽象度が高くなっては全く意味がありません。具現化するもの、もっと言えば理由付けできるものがSub軸なのでこの点だけ注意してください。
面接での就活の軸の受け答え
「あなたの就職活動の軸は何ですか?」「企業選びの軸は何ですか?」と面接官から聞かれた場合、また ES の設問/書類選考等で聞かれた場合は、このMust軸を説明しよう。
あくまでSub軸というのは自分自身が知っておくべきことであり、これは面接でより深掘りされた時に解答できるように 自分のMust軸(就活の軸)の精度を高めるものです。
「それってうちの会社じゃなくてもできるんじゃないの?」と面接官から聞かれるため、理由付けとしてのSub軸も必要となってくるわけです。
まとめ
就活段階で軸が定まってなければ、納得のいく就活は絶対にできないと断言できます。
そのため就職活動の軸というのは非常に大切です。就活の軸を選定する上でも、自己分析そして企業分析が非常に大切になってきます。
入念に時間をかけて、就活の軸を選定してください。