40代精神障がい者手帳3級持ちが就職する方法！精神障がい者を採用する企業が見ているポイントについても徹底解説

40代で精神障がい者手帳3級を保有している方は、「この年齢で就職できるのか」といった悩みがあるでしょう。障がい者雇用に限らず、転職市場では20〜30代の方が有利になるため、40代からの転職活動は厳しいのが現状です。

しかし転職エージェントやハローワークなどの適切なサポートを受けることで、高年齢からでも就職することは可能です。

本記事では、40代精神障がい者が就職・転職をするための方法について解説します。40代精神障がい者手帳3級持ちの方におすすめの就職・転職サービスも紹介するので、是非参考にしてください。

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精神障がい者手帳3級の取得を迷っている方へ

障害者手帳（精神障害者保健福祉手帳）は、障害者総合支援法の対象であることを証明する帳面です。障害者手帳があれば、国や自治体が提供している障がい者への支援策を受けられます。

障害者手帳の交付は、障がいの度合いによって等級が変化します。厚生労働省で発表している具体的な判断基準は以下のとおりです。

等級	判断基準
1級	日常生活を1人で送るのが困難な状態
2級	習慣化した行動は可能だが、状況が変わると支援が必要
3級	基本的な生活は1人でできるが、ときどき気分が不安定

精神障がい者手帳3級を保有する方の障がいの度合いは、比較的軽めです。1人で出先に移動することが可能ですし、周囲とのコミュニケーションも良好です。しかし、ときどき気分が落ち込んだり妄想を繰り返したりと不安定になることもあります。

精神障がい者手帳を持つことで、企業側に障がい者と理解されたうえで雇用されます。障がいがあっても働きやすい環境を作ってもらいやすいでしょう。

気分障害により仕事に支障をきたしたことがある方は、ぜひ一度自治体の障害福祉課に相談してみてください。

40代の精神障害者の就労状況

ここでは、40代の精神障害者の就労状況を解説します。

40代の精神障害者の就労状況は、年々良い方向に動いています。

精神障がい者の雇用機会は年々増えている

現在の日本は、精神障がい者が就職しやすい状況です。厚生労働省が発表している『令和4年 障害者雇用状況の集計結果』によると、障がい者の民間企業での雇用が拡大しています。

参照：令和4年 障害者雇用状況の集計結果|厚生労働省

平成14年から令和4年までの20年間で、障がい者の雇用状況は伸び続けています。障がい者を雇用することで、企業に助成金が支払われたり、障がい者でも在宅勤務が可能になったりといった状況が要因です。

企業や社会の障害者雇用の理解が深まってきているため、どの年代からでも転職しやすいでしょう。

働いている40代精神障がい者は多い

40代精神障がい者は、ハローワークを経由して働いている方が多い状況です。

厚生労働省が発表している『障害種別、年齢別のハローワークにおける雇用状況について』によると、ハローワークを経由して就職している精神障がい者の年齢は、40〜49 歳が最も多い結果となっています。

参照：障害種別、年齢別のハローワークにおける雇用状況について|厚生労働省

障がい属性のなかでも精神障がい者は40％を超えているので、年齢を重ねていても就職することが可能です。

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40代の精神障がい者の求職申し込み数は年々増えている

ハローワークに寄せられている40代精神障がい者の求職申し込み数も増えています。

『障害種別、年齢別のハローワークにおける雇用状況について』が発表した、平成23年と平成28年の新規求職者数の変化率を見ると、46.8%も伸びている状況です。

参照：障害種別、年齢別のハローワークにおける雇用状況について|厚生労働省

障害者雇用促進法の改正により雇用機会が増え、40代の求職数が増加していると考えられます。40代の精神障がい者でも働ける職場が増えてきています。

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精神障がい者手帳3級持ちの40代の就職で事前に考えるべき事

40代の精神障がい者が就職するには、事前準備が必須です。ここでは、精神障がい者手帳3級を保有している方が、就職前に考えるべきことを紹介します。

スムーズに就職活動を進めるためにも確認しておきましょう。

「障害者採用枠」と「一般採用枠」のどちらで就職するかを決める

精神障害者手帳3級を保有している方は、障害者採用枠と一般採用枠のどちらかで就職するか決めておきましょう。

障害者採用のメリットは、障がいがあることを理解したうえで企業に採用される点です。障害者雇用をされる場合、障害者差別解消法の施行により、合理的配慮が適用されます。

合理的配慮とは、障がい者が働くうえで感じている障壁を取り除ける権利です。スロープの設置や時短勤務の要請など、働きやすい環境を自ら依頼できます。

障がいがあることを伝えないで就職する一般雇用では、合理的配慮が行使できません。

障がい者雇用のデメリットは、求人数や職種が限られていたり、給料水準が低かったりする点です。

厚生労働省が発表している『平成30年度障害者雇用実態調査結果』によると、精神障がい者の1ヶ月の平均賃金は、12万5,000円です。

国税庁によると国民の平均給与は461万円、月収にすると約40万円なので、精神障がい者の収入は低いといえます。

一般枠の場合は「障がい開示」か「障がい非開示」かを検討する

精神障がい者手帳3級の40代が一般枠で就職する場合、障害を開示するかを検討しておきましょう。

一般枠で障がいを開示する場合は、企業に障がいを理解してもらった上で、自分の力を活かせる求人を探すことが可能です。障がい者雇用と比較して求人の幅が広がります。

「障がい非開示」とは、障がいを企業に開示せずに就職する方法です。障がい非開示のメリットは、幅広い求人に応募できる点です。さまざまな業種や職種に応募でき、給与が高いことが多いです。

しかし障がい非開示の場合は、勤務時間や仕事内容の配慮が受けにくいです。苦手な作業をしたり、通院などの調整が難しくなったりするでしょう。

40代精神障がい者手帳3級持ちが就職を成功させるためのポイント

精神障害者3級の40代が転職を成功させるポイントは以下のとおりです。

企業に説明し理解してもらえば問題なく働けるでしょう。

自分の精神障がいの特徴や度合いをよく理解し、説明できるようにしておく

まずは自分の障がいの度合いを認識し、企業に説明できるようにしておきましょう。気分障害が続く期間も具体的に伝えられるとなお良いです。

障害者雇用を行う企業では、障がいに対する理解が進んでいます。自分の障がいを説明しても、選考が不利になることはありません。

自分が働きやすい環境を作るためにも、障がいを積極的に説明するのをおすすめします。

ストレスの原因を避けられる求人を探す

精神障害者3級を保有している方は、ストレスの原因を避けられる職場選びが必要です。たとえば満員電車をストレスに感じる方は、リモートワークやフレックス制を導入している企業を探すのがおすすめです。

ただし、すべてのストレスを避けようとすると、就職先が見つかりません。自分にとって精神的に辛いことを2〜3個ピックアップし、優先順位をつけて求人を探しましょう。

新人だという自覚を持ち謙虚な姿勢を持つ

新しい職場に就いたら、新人として謙虚な姿勢を持つよう心がけてください。就職したにもかかわらず、上司の意見を参考にしなかったり、独自のやり方で仕事を進めたりすると、社内で信頼されにくいです。

40代は、管理職やマネージャー職などの、ポジションを経験している方もなかにはいます。実績や成果があると、新しい職場でも前職のように振る舞いがちです。

仕事の進め方や態度には注意しましょう。アドバイスや指摘は、無視せずに受け入れることが大切です。

自分の強みを整理して会社にどう貢献できるのかをアピールする

自分のアピールポイントを理解していないと、採用担当者に強みを理解してもらえません。強みを整理して、応募企業にどう貢献できるかを伝える必要があります。

自分の得意なことや好きなことをまとめてみましょう。自己診断ツールを使用したり、キャリアアドバイザーに相談したりすることで、就職活動に生かせる強みが見えてきます。

整理した自分の強みで企業にどう貢献できるかをアピールすることで、就職成功率を上げられます。

精神障がい者向けの就職・転職サービスを使う

精神障害者3級を保有している40代の方は、国のサポートや民間の転職サービスを積極的に使用しましょう。地域によって差はありますが、さまざまな支援策が用意されています。

ハローワークは、求職者に対して無償で求人案内や相談できる場を提供しています。全国各地に開設されているため、手軽に利用することが可能です。

求人サイトでは、障がい者向けの転職・就職フェアも開催されています。事前登録制の場合もありますが、予約をすれば誰でも参加できます。

転職サービスを活用するのもおすすめです。求人紹介はもちろん、転職エージェントから就労支援サービスの利用も打診してもらえます。就職に必要なスキルを磨き、未経験業界にチャレンジすることが可能です。

40代障がい者手帳3級持ちが就職する際におすすめの転職エージェント

40代障がい者手帳3級持ちにおすすめの転職エージェントは以下の2つです。

ぜひ参考にしてみてください。

dodaチャレンジ

名前	dodaチャレンジ
料金	無料
求人数	公開求人数：1,476件 非公開求人数：- (2023年12月14日) 今の求人数：公式HP参照
対象年代	全年代
対応エリア	全国
オンライン面談	可
得意分野・業界	障がい者への転職サポート
公式HP	https://doda.jp/challenge/

dodaチャレンジは、求人数が1,300件以上あります。障がい者向けの転職サービスでは最多の求人数です。

北海道や東海、九州・沖縄に100件以上、関西には400件近い求人があります。地方への就職やUターン転職が実現可能です。

またdodaチャレンジでは、障がいの属性を理解した専門のコンサルタントが在籍しています。障がいの状態や状況に合わせて、求人の紹介・企業との交渉をしてくれるので、安心して利用できるでしょう。

>>公式HPを見る

▼dodaチャレンジの口コミ

引用：dodaチャレンジ

＼求人数が最多！／

ランスタッドチャレンジド

名前	ランスタッドチャレンジド
料金	無料
求人数	公開求人：385件 非公開求人：- （2023年12月14日現在） 今の求人数：公式HP参照
対象年代	全年代
対応エリア	全国 精神障がい者の方： 現住所が東京・神奈川・千葉・埼玉の方のみ
オンライン面談	△（電話面談は可）
得意分野・業界	身体障害の方の就労・転職支援
公式HP	https://www.randstad.co.jp/challenged/

ランスタッドチャレンジドでは、障がいを持った求職者の応募書類の添削指導や模擬面接を行っています。就業後も求職者の悩みをヒアリングしてもらえるので、継続的なフォローが受けられるでしょう。

オーダーメイド求人制度があるのも、ランスタッドチャレンジドの特徴です。オーダーメイド求人制度とは、求職者の希望条件に合うように交渉してくれるサポートです。

多くの転職エージェントでは、求人を紹介するのみの場合があります。しかしランスタッドチャレンジドでは、既存の求人を、求職者に合う条件に変更してもらえます。

希望する求人が見つからなくても、キャリアアドバイザーに依頼すれば、自分が理想とする条件になる可能性が高いのです。

ランスタッドチャレンジドでは、直接雇用と派遣として働ける方法の2つが選べます。雇用形態を検討してから就職できるので、納得のいく就職がきます。

>>公式HPを見る

▼ランスタッドチャレンジドの口コミ

引用：みん評

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40代障がい者手帳3級持ちが就職する際におすすめの就労支援サービス

40代障がい者手帳3級持ちにおすすめの就労支援サービスは以下のとおりです。

障がいを抱えながら働きたい方は、ぜひ就労支援サービスを利用してみてください。

atGPジョブトレ

名前	atGPジョブトレ
料金	無料
求人数	公開求人：- 非公開求人：- （2023年12月14日現在） 今の求人数：公式HP参照
対象年代	全年代
対応エリア	東京・大阪
オンライン面談	○
得意分野・業界	障害別のコースがある
公式HP	https://www.atgp.jp/training/

atGPジョブトレでは、うつや聴覚障がい、難病など5つの特性に合わせたコースを受けられます。障がいと向き合いながら、自分らしく働ける職場が見つかるでしょう。

また、事務職の定着率が94％と高いのがatGPジョブトレの特徴です。事務職に特化した対人コミュニケーション研修や、模擬職場トレーニング、インターンなどのプログラムが用意されています。

提携先企業も2,000社以上と豊富です。atGPジョブトレ以外にも関連する転職サービスを展開しているため、幅広い求人数から職場を見つけられます。

>>公式HPを見る

▼atGPジョブトレの口コミ

引用：atGPジョブトレ

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LITALICOワークス

名前	LITALICOワークス
料金	無料
求人数	公開求人：- 非公開求人数：- (2023年12月14日現在) ※今の求人数：公式HP参照
対象年代	全年代
対応エリア	全国
オンライン面談	可
得意分野・業界	精神障害、発達障害の方を対象とした就職支援
公式HP	https://works.litalico.jp/

LITALICOワークスは全国に100ヶ所以上の事業所を構えています。交通アクセスが良い場所にあるため、どの地域からでも通うことが可能です。

定着率は90％以上と満足度が高く、サポートの手厚さもうかがえます。4,500ヶ所のインターン先が用意されており、企業や関係機関と連携し、働きやすい環境を築いていきます。

セミナーやオンライン講座、コミュニティイベントなども開催されているので、仲間と継続的にスキルを高めることも可能です。

>>公式HPを見る

▼LITALICOワークスの口コミ

＼全国に100ヶ所以上！／

精神障がい者を採用するとき企業が見ているポイント

精神障がい者の採用ポイントはおもに以下の3つです。

採用担当者は、障がいの度合いはもちろん、対人関係が良好に保てるかも確認しています。精神障がいの方は、周囲との関係性も仕事のパフォーマンスに影響するからです。

コミュニケーションの面で不安がある方は、エージェントサービスや就労支援事業所のキャリアアドバイザーに相談し、対策を講じておきましょう。

精神障がい者手帳持ちの就職に関するよくある質問

精神障がい者手帳持ちの就職に関するよくある質問は以下のとおりです。

記事を読み進めるなかで気になる点がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

50代の精神障がい者でも就職できる？

50代の精神障がい者でも就職は可能です。新規求職申込件数の変化率は、40代より50代のほうが多い傾向にあるからです。

厚生労働省の『障害種別、年齢別のハローワークにおける雇用状況について』によると、50代の精神障がい者の方で、ハローワークを利用して就職した割合は18.1%です。

ハローワークを利用して就職している20代の方が19%なので、ほぼ同数となっています。50代障がい者でも、国の支援や民間の転職サポートを受ければ、就職や転職するのは難しくありません。

未経験で障害者枠雇用は何歳まで可能？

障害者雇用枠に年齢制限はありません。しかし一般的な就職と同じく、年齢が高くなるほど難易度は上がります。

転職市場では20〜30代の需要が高いからです。障害者雇用枠についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

障害者手帳を会社に提出するメリットは？

障害者手帳を提出するメリットは、会社側と求職者側の2つから考えられます。

会社側のメリットは助成金を支給できる点です。たとえば特例調整金と呼ばれる制度では、在宅勤務を希望する障がい者に仕事を発注することで、会社側に助成金が支払われます。

助成金を受け取るには、求職者が障害者手帳を保有しているのが条件です。障がいのある方から手帳を提出してもらえば、企業は助成金による収益を得られます。

求職者にとってのメリットは、税金の優遇や各種サービスの助成、割引です。障がいの等級や、障害者手帳の種類により支援内容は異なりますが、国や自治体のサポートを受けられます。

就職する前に障がいに対して理解してもらえるのも大きなメリットです。障がい者が働きやすい環境を企業側から作ってくれるので、仕事に集中できます。

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就職したい40代精神障がい者手帳3級持ちの方は障がい者向けサービスを利用しよう

40代精神障がい者手帳3級持ちの方におすすめのエージェントサービスの利用がおすすめです。既存の求人を自分が求めている条件に合わせてオーダーメイドできます。

精神障がい者の方には得意・不得意な業務があります。自分が挑戦したい仕事があっても、苦手な業務があることで求人を見送ってしまうことがあるかもしれません。

エージェントに頼れば自分に合った条件にできるので、仕事の可能性を広げられます。40代で精神障がい者手帳3級を保有している方は、利用してみてください。

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